FC2ブログ

徒然なるままに、

溜まったオモイのはけぐち。

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- --:-- | スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) |
そんなこんなでTwitterはじめましたskr**(さくら)です。
たくさんの絵師さんや文字書きさんがいらっしゃってTL覗いてるだけでたのしいです。
何年か前にしていた時に絡ませてもらっていたある文字書きさんが見つからず、ちょっぴりさみしいですが。

そして。

巻頭カラーへの妄想を大爆発させた結果、なんかものすごい暗いというか、中二的な感じというか、なんというか。
そういうものができました。死ネタ注意です。でも私の中ではハッピーエンドです。一応。
唐突にはじまり、唐突に終わる。

「約束」


 じゃあな。そう言って胸ポケットにあるスイッチを切ろうとしたとき、待てとそれを止められた。
「あ?」
『無線、切るなよ。俺がそっち行くまで繋いどけ。』
「———なんで?」
 聞き返すたった三文字の言葉は情けなく震えた。なんとなくその理由は分かっていた。
『こえ、』
 片言の言葉はそこで途切れた。サンジにとってはもう、それだけで十分だった。ぐっと奥歯をかみしめる。声を聞いていたいから、とアイツが言うならば。そんなことしかしてやれないのなら。

「これが終わったらさ、海の見える静かな場所で暮らそうぜ。」
「二階は住居スペースにしてさ、一階でちっちゃなカフェとかよくね?」
「きれいなお姉様方に最高のおもてなしをするんだ。」
『……おれァ久しぶりに剣道がしてェ』
 やっと帰ってきた返事に、にやりと片方の口角を持ち上げる。
「あァ...じゃあ、静かなとこはやめてガキのいっぱいいるとこにしてよ。教えてやりゃァいいじゃん。まっ、てめェみたいな強面にガキが懐くとは思えねェけど。」
 サンジはゆっくりと壁に体重をかけながらずるずると腰をおろした。今にも崩れそうな脆い壁は頼りなく冷たい。身体を守るためにできている軍事服はそれにしてはあまりに薄く、ひんやりとした温度が背中をなじった。自嘲的な笑みが零れ、首を垂れる。こんなもん着せられて何をやっているのか。意味を考え出したら終わりだと、そんなことは分かっている。そして、無理に言葉を吐き出していることが、ゾロに伝わっていることも。皮肉を含んだ空回りな戯言。吐き出すことのできないこのオモイ。もどかしい。苦しい。しかし、これがあるべき姿だと思っていた。いや、こうすることしか俺たちはできないのだ。相手がもし、か弱いレディなら。もっと素直に叫んで泣いて惜しんで。そして、どれだけ愛しているのかを囁いて。

そんなことで。そんなもので。それだけで。

「陳腐なもんだな。」
 見上げた廃墟のビルの隙間から覗く空は俺たちを諫めるように澄んだあお。まぶしさに目を細めた。紫煙がふわりと舞って、消えていく。
「言葉なんてクソくらえってんだ」
 俺はお前の声だけじゃ物足りねェ。その目で俺の目を見ろ。その耳で俺の声を聞け。その肌で俺の肌を温めろ。その鼓動で、俺の心臓を震わせろ。
 俺の五感すべてを、お前で満たせ。わがままなやつだなんて思うなよ。俺も同じだけ返してやる。現在(いま)じゃなくたっていい。なァ、ゾロだから、

 ―――約束してくれ。

 最後に俺は、みっともなくこの男に縋り付いた。一人ではもう切り開けそうにない未来を、この男に託した。人が想像できることは全て現実に成り得るのだと、どこかで聞いたことがある。ならば、俺が描くこの儚い未来も。神を信じない男はこんな話を、ばかだと一蹴するのだろうか。それとも当たり前だと、笑うのだろうか。震える唇を煙草で誤魔化す。返事を恐れていることには気づかないフリをした。
『あァ、約束だ。』
 その自信ありげな声色に思わず苦笑が漏れた。もう、言葉が返ってくることはなかった。ぜぇーぜぇーと荒くなっていく呼吸を聞きながら何をするでもなく、ぼーっと激しい戦場と化している方を見つめていた。ふと、生ぬるい風が頬をなで、長く傷んだ髪を揺らした。その一瞬、目の前が真っ暗になる。
「風も優しいんだなァ。」
 前髪が邪魔して、何も見えない。風にも情があるのだと思った。
「…んな訳ねェか」
 でも、想像できることは現実に成り得るのだ。もう何もかも考えるのが面倒くさい。全ての思考回路を投げ捨て、片側の髪をかきあげた。指に絡まる細い髪は嫌な音を立ててそのまま抜け落ちた。
 サンジはニヒルな笑みを浮かべ最後の紫煙が舞っていくのを見届けると、そのまま背を向け歩き始めた。無線はまだ繋がっていた。そのまま電池が切れるまでその機械に語り掛けた。
 
 ぷつっ、と機械が死ぬ音がする。その時初めて、少しだけ泣いた。





大丈夫です。ちゃんと運命の再会を果たすのだからっ…!
ゾロが約束したもんね。
ほんとはもっと前も後ろも書きたかったのですが、そんな力量ないことに気付いた。
クソジジイも出てきてほしかった。
スポンサーサイト
2014.03.30 16:15 | SS | トラックバック(-) | コメント(0) |












管理者にだけ表示

| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。